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山之口麓文弥節人形浄瑠璃 出世景清・四段目~「牢舎の段(ずやんば)」
景清が捕まって牢屋に入れられたことを聞いた阿古屋は、小野の姫に対するねたみから、偽の手紙に惑わされ景清を裏切ったことを深く反省し、二人の子どもを連れて景清に詫びに行きました。
子どもたちは、捕らわれの景清を心配しますが、いずれ殺される身であるため親子の情を断ち切ろうと思った景清に冷たく突き放されます。それを見た阿古屋は景清に憎まれていると思い、二人の子どもを刺し殺し、自らも刀で自害してしまいます。
目の前で起きた恐ろしい出来事を嘆き悲しんでいる景清の前に、阿古屋の兄、十蔵がやってきて悪口を言います。我慢できなくなった景清は、牢屋を押し破って十蔵につかみかかり、殺してしまいます。
牢屋を出て一町ほど走りますが、大宮司や小野の姫が憂き目を見るに違いないと思い、元の牢屋に戻ります。牢屋に戻ると内側から閂をしめて自らを縄で縛り上げ、眼前で自害した子どもたちのことを思い観音経を唱えます。
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